バックヤードで、ある日ちいさなヤモリを見つけました。
まだ子どもで、走るというより“ちょこちょこ跳ねる”感じ。
その可愛さにスタッフ全員がやられてしまい、気づけば名前がついていました。
タイ語でヤモリを意味する「チンチョ」です。

「バックヤードに現れた小さなヤモリ・チンチョ」
チンチョはバックヤードの入り口付近が好きだったようで、
「チンチョいるから踏まないでねー」
「今日は姿が見えないけど、店内に出張してないよね…」
そんな会話が毎日のように飛び交うようになりました。
チンチョが顔を出す日は、なんだかみんなのテンションが少し上がる。
小さいのに存在感だけは一人前でした。
ところが、見つけてから一週間ほど経ったある日。
久しぶりに姿を見つけたチンチョは、もう動きませんでした。
もっと早く捕まえて外に逃がしてあげられたら…。
そう思うと胸がぎゅっとして、ちょっとだけ後悔も残りました。
(あの素早さ、正直プロの捕獲班でも苦戦したと思うけれど…)
外に小さなお墓を作って、
「今日も見守っていてね」
と毎朝声をかけるのが日課になりました。
ふと気づくと、チンチョが姿を見せていた頃から、
なぜかお客様の来店が多い気がします。
ヤモリは“家守(家を守る)”とも言われますし、
チンチョはきっと、ちいさな守り神になってくれたのかもしれません。
これからも、チンチョがそっと見守ってくれますように。
チンチョ、うちのお店に来てくれてありがとう。
ちいさな姿で、みんなを笑わせてくれて、心配させてくれて、
そして気づけば、毎日の楽しみになっていました。

